【Google Workspace 導入事例】Microsoft Entra ID連携でID管理の効率化を実現
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大手広告代理店様の Google Workspace 導入事例。Microsoft Entra ID(旧 Azure AD)とのID連携を検証し、企業ドメインの個人Googleアカウント統制、ID管理の効率化、情報セキュリティ強化を実現した支援内容をご紹介します。
近年、多くの企業で業務効率化や柔軟な働き方を実現するために、Google Workspace のようなクラウドサービスの利用が一般化しています。
その一方で、企業ドメインを利用した個人の Google アカウント(シャドーIT)が管理者の認識しないところで作成・利用され、情報セキュリティ上の大きな課題となっているケースも少なくありません。
また、すでに Microsoft Entra ID(旧 Azure AD)などを全社的な ID 基盤(IDP)として利用している企業様からは、ID 管理の運用効率化とセキュリティ強化を両立させるため、Google Workspace とのID連携(ユーザープロビジョニングや SSO)を実現したいというニーズが急速に高まっています。
本記事では、こうした背景から「安全なアカウント統制」と「効率的なID連携」の双方をクリアした広告代理店様の事例をもとに、実態把握から要件定義、そして連携検証にいたるまでの具体的なステップをご紹介します。
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概要:Google Workspace導入と Microsoft Entra ID 連携を支援
広告業を展開される大手広告代理店様は、情報セキュリティの強化と ID 管理の運用効率化を目指し、Google Workspace の導入を決定されました。
本プロジェクトでは、既存の ID 基盤である Microsoft Entra ID(旧 Azure AD)と Google Workspace を連携させ、Microsoft Entra IDからのユーザー同期を検証。
企業ドメインを利用した個人の Google アカウントの統制を実現し、ガバナンス強化の成功に向けた検討を実施しました。
導入前の課題:Google アカウント統制と ID 管理の効率化
お客様では、Google Workspace の導入にあたり、主に以下の3つの課題を抱えていらっしゃいました。
- 情報セキュリティリスク:企業ドメインを利用した「個人の Google アカウント」が従業員によって自由に作成・利用されており、組織としての統制が効かず、情報漏洩や不正アクセスのリスクを抱えていた。
- ガバナンスの欠如: 個人のアカウントが秩序なく利用されることで、組織としてのアプリケーション利用制限や、データアクセスに関する適切な権限設定ができず、ガバナンス上の問題となっていた。
- ID 管理の非効率性: 既存の ID 基盤である Microsoft Entra ID と Google Workspace の ID が連携されておらず、ユーザー管理(作成・更新・削除)が手動となり、情報システム部門の管理運用が非効率になっていた。
ご支援の流れ:Google Workspace 設計と ID 連携 検証まで
これらの課題を解決するため、弊社は「実態に基づくポリシー策定」と「2つの連携方法に対する比較検証」を軸に、以下のプロセスでプロジェクトを進行しました。
Step 1. 現状の把握と要件定義
お客様の現状の課題(特に個人の Google アカウントの統制状況)を詳細にヒアリングし、「Microsoft Entra ID 連携によるセキュリティ向上と運用効率化」を最終ゴールとして明確に定義しました。
Step 2. Google Workspace 管理コンソール環境設計
要件定義に基づき、情報セキュリティを確保するためのポリシーを策定した上で、管理コンソールで必要なアプリケーションの利用制限や、組織部門ごとの適切な権限に関するポリシーを設計しました。
Step 3. Microsoft Entra ID 連携・Directory Sync 連携の比較検証
プロジェクトの核心である Microsoft Entra ID から Google Workspace への効率的なユーザープロビジョニング構成を実現するための検証を実施しました。2つの連携方法を比較することで、お客様が最適な連携方法を選択できるようサポートしました。
検証:2つの ID 連携方法を比較
Google Workspace と Microsoft Entra ID を連携する方法には複数の選択肢があります。お客様の環境や体制によって最適な方式は異なるため、本プロジェクトでは「Microsoft Entra ID 連携」と「Directory Sync 連携」の2方式を比較検証しました。
【連携方法検証】
①Microsoft Entra ID 連携
Microsoft Entra 管理センターから連携設定を行う方法です。
<設定手順の概要>
- Microsoft Entra 管理センターにて、ID 連携用のアプリケーションを作成
- ID 連携用アプリケーションにて、Google Workspace 管理者資格情報の承認を実施
- ユーザー属性のマッピング
【必須設定】
―givenName:名
―surname:姓
―userPrincipalName:メインのメール - グループ属性のマッピング(同期対象外とすることも可能)
- エラー通知メールのあて先を設定 [任意]
- 誤削除防止のしきい値を指定 [任意]
- 同期の範囲を指定
▪割り当てられたユーザーとグループのみ同期
▪すべてのユーザーとグループを同期 - プロビジョニングを有効化
②Directory Sync 連携(パブリックベータ版)
Google Workspace に Microsoft Entra ID を追加して接続する方法です
<設定手順の概要>
- Microsoft Entra 管理センターにて実施
1.1.Microsoft 上で同期させたいユーザーを同期対象グループのメンバーとして追加 - Google Workspace 管理コンソールにて実施
2.1.Google Workspace にMicrosoft Entra ID を追加して接続
2.2.Google Workspace 上で、同期させたいユーザーが含まれた「同期対象グループ」を指定
2.3.同期対象ユーザーの所属組織を指定
▪特定の組織部門にユーザーを配置
(Google Workspace 上の特定の組織部門に所属させる場合に設定)
▪属性に保存された組織部門にユーザーを配置
(Microsoft 365 側で属性として指定した組織部門に所属させる場合に設定)
2.4.ユーザー属性のマッピング
【必須設定】
―givenName:名
―surname:姓
―userPrincipalName:メインのメール
2.5.ユーザーがアカウントを有効にする方法(メール送信の有無)を選択
▪メール送信を有効にした場合、ログイン用のメールがユーザーに送られる
2.6.プロビジョニング解除について指定 [任意]
▪Microsoft Entra ID 側で見つからないか無効になったユーザーを Google Workspace 側で停止にするかを指定
2.7.同期をキャンセルする条件を指定 [任意]
▪停止ユーザーの割合(デフォルト 5)
▪停止ユーザーの合計数
2.8.同期シミュレーションを実施
2.9.同期を有効化
【メリットデメリット比較】
検証をもとに、上記2つの方法のメリットデメリットを比較しました。
| Microsoft Entra ID 連携 | Directory Sync( Google Workspace ) | |
| 提供ステータス | 一般 | パブリックベータ版 (サポート対象外) |
| 各ツールに対する設定難易度 | 高い | 低い |
| ユーザー同期 | 可能 | 可能 |
| Microsoft365 グループ同期 | 可能 | 可能 |
| セキュリティ グループ同期 | 可能 | 不可 |
| 同期間隔 | 40分 | 1時間 |
| 同期属性のカスタム | 可能 | 可能 |
※Directory Sync はパブリック ベータ版のため、最新の提供状況・仕様については公式サイトをご確認ください。
導入および検証後の結果:ID 管理効率化とセキュリティ強化を実現
2つの連携方法を比較検証した結果、それぞれの方式におけるメリットとデメリットを整理することができました。
本プロジェクトでは、運用面での知見やサポートの充実度を踏まえ、Microsoft Entra ID 連携を選定しました。
この連携方式を前提に Google Workspace の環境設計とアカウント統制を進めたことで、導入前に抱えていた課題に対し、以下のような効果が得られました。
- 個人の Google アカウントの統制を実現
最大の懸案事項であった、企業ドメインを利用した個人の Google アカウントの新規作成防止と既存アカウントの制御が実現できました。 - ID管理の運用効率向上に貢献
Microsoft Entra ID からのプロビジョニングと SSO 連携の方法が検討でき、ユーザー管理の一元化と情報システム部門の ID 管理に関する運用負荷軽減に繋がりました。本プロジェクトでは、知見やサポートの充実度から Microsoft Entra ID 連携を選択しました - 情報セキュリティとガバナンスの強化
組織として適切な権限設定とアプリケーション利用の統制が図られたことにより、シャドー IT に起因する情報セキュリティリスクが排除され、ガバナンスが強化されました。
まとめ・次のアクション
本プロジェクトを通じて、弊社は Microsoft Entra ID と Google Workspace 間の ID 連携において、「Microsoft Entra ID 連携」と「Directory Sync連携(パブリックベータ版)」に関する詳細な知見を蓄積することができました。
これらの知見や設定資料は、次回以降の同様の ID 連携プロジェクトで迅速かつ高品質なサービスを提供できるよう、社内のナレッジとして資産化しています。
- 企業ドメインでの個人の Google アカウント利用を統制したい
- Microsoft Entra ID(旧 Azure AD) と Google Workspace の ID 連携・SSO を実現したい
- Google Workspace のセキュリティ設定を見直し、ガバナンスを強化したい
上記のような課題をお持ちの企業様は、豊富な実績を持つ弊社まで、ぜひお気軽にご相談ください。
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