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Google Workspace Enterprise Essentials Plus を徹底比較|Gmail・Gemini 対応や料金の特徴も解説

Google Workspace Enterprise Essentials Plus を徹底比較|Gmail・Gemini 対応や料金の特徴も解説
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  • #Google Workspace(旧G Suite)

Google Workspace Enterprise Essentials Plus は大企業のIT部門が注目すべきプランです。本記事では料金や機能を徹底比較し、Gmail や Gemini が利用不可の点など導入前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
Google Workspace 導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
株式会社フライトソリューションズではお客様の要望に合わせて、迅速かつ丁寧なグループウェアの導入支援サービスを提供しています。導入を検討している方は、ぜひ弊社にお任せください。

1. Google Workspace Enterprise Essentials Plus とは

導入を検討する際にはまずプランの全体像を理解することが重要です。Enterprise Essentials Plus はどのような位置づけで、どのような企業に向いているのかを整理しましょう。

Enterprise Essentials シリーズの上位プランとは?

Google Workspace Enterprise Essentials Plus は Essentials シリーズの上位版にあたり、大企業や部門単位での導入を前提とした拡張機能とセキュリティ強化が特徴です。

どのような企業が Plus を選ぶべきか

以下のような企業におすすめです。

・全社規模でセキュリティポリシーを強化したい大企業
・コンプライアンスやデータ保護が重視される業界(金融・医療など)
・既存メールシステムを維持しながらクラウド導入を進めたい企業

導入前に知っておきたい基本情報

Enterprise Essentials Plus は Gmail を含まず、既存メール環境を活かしつつ Google Meet・ドライブ・ドキュメントなどの共同作業機能を導入できます。
さらに、データ損失防止(DLP)や電子情報開示(eDiscovery)といった、高度なセキュリティおよびコンプライアンス機能も利用可能です。

これにより、既存のメール環境はそのままに、より安全な環境でファイル共有やオンライン会議が行えます。

このように Enterprise Essentials Plus は大企業がクラウド基盤を拡張する際の選択肢として有力です。

2. Enterprise Essentials Plus で使える主な機能

Google Workspace Enterprise Essentials Plus は、大企業が既存システムを維持しながらコラボレーション環境を強化できるプランです。ここでは、主要な機能と他プランとの違いを整理します。

Google Meet・ドライブ・セキュリティの主要機能

Google Meet:最大500名が参加可能。録画・ノイズ抑制・字幕機能も利用可。
Google ドライブ:共有ドライブを含めた大容量ストレージを提供し、アクセス管理も細かく設定可能。
セキュリティ:データ損失防止(DLP)、コンテンツ監査ログ、コンプライアンス対応を標準搭載。

これらの機能により、企業全体でのオンライン会議・共同編集・データ管理を安全かつスムーズに実施できます。

Essentials・Business Standard との機能差

比較対象として、Essentials と Business Standard を取り上げます。

Essentials は同シリーズの下位プランで、Meet・Google ドライブの基本機能を中心に構成されており、低コストで小規模チーム向け
Business Standard はメール(Gmail)を含む一般的な中堅企業向けプランで、社内外のコミュニケーションを統合できる構成

Essentials Plus はこの中間に位置し、「メール統合は不要だが、高度なセキュリティや大規模会議機能を求める企業」 向けです。

この比較から、Essentials Plus は「高セキュリティ・大規模運用志向」の中~大企業に最適化された構成であることがわかります。

Essentials Plus の強みを活かせるユースケースとは

社外向け大人数ウェビナーの開催
機密文書の厳格な権限管理
部門横断でのクラウド活用拡張(導入範囲を段階的に広げる)
 → Essentials Plus の強みは「既存メール環境を維持したまま、Google Workspace のコラボレーション基盤を段階的に拡大(拡張)できる
  点です。たとえば、最初は IT 部門・営業部門のみで利用開始し、後に他部署にも展開して全社的なコラボ基盤へと拡張が可能です。

このように Essentials Plus は大規模会議やセキュリティ管理に課題を抱える企業にとって有効な選択肢といえます。

3. Gmail は使える? Plus プランと他プランの比較

Gmail が利用できるかどうかはプラン選定に大きく影響します。ここでは Essentials Plus における Gmail の扱いと、他プランとの差を解説します。

Essentials Plusで Gmail は利用可能か?

Essentials Plus では Gmail は利用できない
・引き続きメールを利用するのであれば、既存メール環境を残す必要がある

他プランでの Gmail の扱いとその違い

Business Standard / Plus:独自ドメインで Gmail を利用可能
Enterprise Standard / Plus:S/MIME対応、セキュリティ強化付き Gmail を利用可能

ビジネスメール運用の観点から見るGmailの重要性

ビジネスメールは社内外の信頼を支えるインフラです。特に大企業では送信ドメインの信頼性・誤送信防止・監査性 が求められます。
その点で Gmail は企業利用における“標準的な選択肢” といえます。

Gmail がビジネス運用で重要視される理由:
ブランド信頼性の高い送信ドメイン
 Google のインフラを利用することでスパム認識やブロック率を最小化。
・強固なセキュリティ対策
 スパムフィルタリング・マルウェア検知・不審リンク検出など、AI による多層防御を標準搭載。
・高い運用可用性
 SLA(稼働率保証)99.9%以上。メール停止リスクを最小限に抑制。
・ガバナンス/監査対応
 電子情報開示、保持ポリシー、コンテンツ監査ログを通じて内部統制にも対応。
・他サービスとの高い連携性
 Google Meet、カレンダー、ドライブと統合され、情報共有をワンクリックで実現。

これらの要素によりGmail は単なるメールツールではなく、企業の情報セキュリティと業務効率を両立させる中核的プラットフォーム となっています。

Essentials Plus における位置づけ:
Essentials Plus では Gmail が利用できませんが既存のメール基盤を維持したまま、ドライブや Meet などのコラボレーション機能を導入できるため、段階的な移行戦略を取りたい企業に適しています。ここでいう段階的移行とは、まず共同作業環境をクラウド化し、その後必要に応じて Gmail を含む上位プランへスムーズに移行する方法を指します。
一方で全社統合・ガバナンス強化を最優先にする場合は Gmail を含むプラン(Business Standard 以上)が理想的です。

Gmail は「コミュニケーション」と「セキュリティ」を両立する点で極めて重要です。
Essentials Plus を採用する際も、将来的な Gmail 統合を見据えた計画を立てることが賢明です。

4. 料金プランを徹底比較

料金は導入可否を決める重要要素です。ここでは Essentials Plus の料金の特徴と他プランとの違いを比較します。

Enterprise Essentials Plus の料金の特徴

ユーザー単位の月額制
・月額契約に加えて、年間契約(年払いまたは年契約月払い)も選択可能

Enterprise Essentials Plus の料金は非公開となっており、個別での見積もりが必要です。企業の利用規模や契約内容によって価格が変動するため、まずは Google 社またはリセラーへ問い合わせて、自社の利用ケースに合わせた見積もりを依頼してください。

Essentials / Business Standard とのコスト差

Essentials:Gmail を含まず、既存メール環境を維持しながら Meet や Drive を導入可能。初期コストを抑えたい企業に適している。
Business Standard:Gmail を含む総合プラン。独自ドメインでのメール運用ができ、サーバー運用費やセキュリティツール費を
削減できるため、トータルではコスト効率が高い。
Essentials Plus:S/MIME 対応、保持ポリシーなど監査対応機能が強化。セキュリティを最重視する大企業に最適。

価格と機能のバランスで見る最適プラン選び

・既存メールを残すなら Essentials Plus
・メール統合もしたいなら Business Standard / Enterprise Standard

このように Essentials Plus は既存メール環境を活かしつつ、強固なセキュリティと大規模会議機能を導入したい企業に適しています。

5. Gemini の利用可否とAI機能の違い

業務効率化を左右するのが AI 機能の活用です。ここでは Gemini の特徴と Essentials Plus における利用可否を整理します。

Geminiで実現できる業務効率化とは

・ドキュメントの要約作成
・メール文面の自動下書き
・スプレッドシートの分析補助

各プランにおけるAI機能の違い(2025年10月時点)

Gemini は現在 Google Workspace のコアサービスとして標準搭載されていますが、利用できる範囲や精度、モデルバージョンはプランによって異なります。

※参考:Workspace Updates Blog(2024年10月10日発表)、Gemini 利用規約改定(2025年1月15日施行)

Essentials Plus では Gemini アプリを含む基本的な生成AI機能が標準で利用可能ですが、
高精度モデル(Gemini 1.5 Pro)や Gmail 連携機能は対象外です。

AI機能を活かしたプラン選定の考え方

・AI 活用したい場合 → Enterprise Standard / Plus
 ※Gemini for Education というアドオンは Education ライセンスでのみ提供中です
  2025年9月時点の情報

したがって Essentials Plus は Gemini を利用できないため、AIを利用したい場合は Enterprise Standard か Plus を契約する必要があります。

6. Enterprise Essentials Plus を活用する方法と導入ステップ

導入を成功させるには契約から社内定着までの流れを把握し、社員教育を計画的に行うことが大切です。

導入までの流れ(申し込みから利用開始まで)

1. パートナーまたは公式から契約
2.
管理者アカウント設定
3.
ドライブ・Meetなどサービスの初期設定
4.
社員教育を経て利用開始

社内展開のポイント(教育・運用ルール策定)

教育:Google Meet・ドライブの操作研修
ルール:ファイル共有ポリシー・会議録画ルールの策定
サポート:IT部門が初期の問い合わせを吸収

活用シーン別のおすすめ利用方法

Google Meet での大規模会議:録画・字幕機能をフル活用
Google ドライブでの共同編集:権限管理で情報漏洩防止
AI導入テスト:Gemini を限定部門で試験運用

このように教育・ルール整備・試験運用を組み合わせることで、スムーズな定着が実現できます。

7. まとめ

Enterprise Essentials Plus は大規模会議・セキュリティ強化・既存メール環境併用を重視する大企業に最適なプランです。Gmail を含まないプランですが、その分柔軟な導入が可能です。自社の導入目的に合わせて最適なプランを選択することが成功の第一歩です。

株式会社フライトソリューションズではお客様の要望に合わせて、迅速かつ丁寧なグループウェアの導入支援サービスを提供しています。導入を検討している方は、ぜひ弊社にお任せください。

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