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Google WorkspaceとGoogleOneの違いは?法人個人アカウントの違いも

Google WorkspaceとGoogleOneの違いは?法人個人アカウントの違いも
ナレッジ
  • #Google Workspace(旧G Suite)

Google が提供するクラウドサービスには「Google Workspace」と「Google One」があります。企業での導入を検討する際には、セキュリティ機能や管理性を含めた正確な比較が不可欠です。

本記事では両者の違いと活用方法、そして企業にとっての最適な選び方を、情報保護の観点も交えてわかりやすく解説します。

「Google Workspace」と「Google One」について検討している方は、ぜひ参考にしてください。

株式会社フライトソリューションズでは、お客様の要望に合わせて迅速かつ丁寧なグループウェアの導入支援サービスを提供しています。導入を検討している方は、ぜひ弊社にお任せください。

1. Google Workspace と Google One の違い

 

 

まずは「Google Workspace」と「Google One」それぞれの基本的な目的と提供対象を理解しましょう。これらのサービスは似ているように見えて、実は設計思想から全く異なる2つのサービスです。

Google Workspace と Google One の概要

 

 

Google Workspace の特徴:

・ビジネス利用に特化したツール統合(Gmail / ドライブ / Meetなど)
・組織内コラボレーションを支えるリアルタイム編集と共有機能
高度な管理コンソールによるセキュリティ設定と監視機能

 

Google One の特徴:

・個人・ファミリー向けのストレージ拡張とサポート特典
日常利用における Google サービスの利便性向上
・セキュリティは個人単位で管理、企業レベルの制御は不可

 

上記からわかる通り、Google Workspace は「業務用の統合環境」、Google One は「個人向けの拡張サービス」として設計されています。

2. Google Workspace と Google One の料金・機能比較

導入前に比較すべき重要なポイントが「料金」と「機能」です。ここでは価格帯の違いに加え、利用可能なセキュリティオプションや業務支援機能の差も見ていきましょう。

各サービスの料金プラン一覧

 

※2025年4月時点の情報です。
※価格は変更される可能性があります。
※Google Workspace に関する料金詳細は販売代理店や Google 社にお問い合わせください。

主な機能・使えるツールとセキュリティ比較

 

 

上記表から見るとセキュリティ対策や運用管理を必要とする法人にとって、Google Workspace の機能拡張性と制御能力は明らかに優位です。
弊社で導入をご支援した会社様でも以下のようなセキュリティ面や監査面を重要視されるケースが多くありました。

・社員やパートナー、アルバイトなど職種によって利用できる Google サービスを制御したい
・社用 PC でテナント外の Google アカウント(gmail.com)を利用できなくしたい
メールのセキュリティを高めるためサンドボックスを利用したい
監査の関係で、Google ドライブのデータやメールデータ、チャットデータは見れるようにしたい(Google Vault の利用)
社内ポリシー上、監査ログが取得できる必要がある

セキュリティ面は、企業としてのグループウェア選定条件の中でも重要な判断要素の一つです。

3. 利用シーンごとの使い分けポイント

利用シーンに応じて最適なサービスを選ぶことで、業務の効率化と安全性の両立が図れます。ここでは法人・個人それぞれの具体的な利活用シナリオを紹介します。

法人利用における Google Workspace の強み

IT管理者向け管理機能
 ユーザーアカウント・端末・アプリの管理を一括で実施可能。Google 管理コンソールでアクセス権限やセキュリティポリシーを細かく設定できます。
セキュリティ対策機能
 DLP(情報漏えい防止)、2段階認証、ゼロトラストセキュリティ対応、セキュリティセンターなど、エンタープライズレベルの機能を標準装備。
・リアルタイムコラボレーション
 Google Docs や スプレッドシート等による共同編集、Google Meet での遠隔会議、カレンダー共有など、チーム連携を最大化します。

 

個人利用における Google One の活用法

・スマートフォンから写真・動画を 自動でバックアップ
・ファミリー共有で最大5人までストレージを共有できる利便性
・Google サポートの優先チャット対応など、利用サポートも充実

セキュリティを企業規模で制御したい場合は Google Workspace が最適、個人・家族用途には Google One が最も適しています。

4. Google アカウントとの違いと注意点

Google Workspace や Google One を利用する上で、無料の Google アカウントとの違いを理解することは非常に重要です。特に、セキュリティリスクを回避するためにはアカウントの正しい運用が求められます。

無料 Google アカウントとの違い

 

企業の IT 部門が押さえるべきポイント:

・無料/個人アカウントではログ取得・監査が不可
・セキュリティインシデント発生時の追跡が困難
・アカウント誤利用による 情報漏えいリスク

 

業務用(Google Workspace)と個人用(Google One)アカウントを併用する際の注意点

先の比較表のように、Google のアカウント種別ごとに機能や対象ユーザーが異なることは明確です。しかし実際の運用では、「Google Workspace(業務用)」と「Google One(個人用)」のアカウントを同一デバイスやブラウザで併用するケースが存在する可能性もあります。そこで重要になるのが、「アカウントの切り替えミス」や「誤操作」による情報漏えいリスクです。

よくあるリスク例:

・Gmail の誤送信
 業務メールを送信する際、個人の Google アカウントでログインしていたため、誤って私用アドレスから顧客に連絡してしまう。
・Google ドライブの共有ミス
 社内機密資料を共有しようとして、Google One 側のアカウントでアップロード。共有設定に制限がかけられず、外部公開状態になってしまう。
・Gemini Advanced の混同
 Google Workspace 側で Gemini Advanced を有効化していたと思っていたが、実際は Google One 側でログインしていたため、会社データを誤って個人アカウント経由で利用してしまう。

 

企業の IT 部門が押さえるべきポイント:

・アカウント使用ポリシーの明文化
 業務用アカウント以外で業務資料を取り扱わないルールづくりが必要です。
・Chrome プロファイルやブラウザ分離の活用
 Google アカウントごとにプロファイルを分け、誤操作を防止しましょう。
・社員教育の徹底
 特にリモートワーク環境下では「私用端末で業務を行う」ケースが増えており、アカウント誤用の可能性が高まっています。初期導入時や定期的な研修で啓発が重要です。

 

Google の各アカウントには、それぞれ用途と責任の範囲があります。複数の Google アカウントを同時に運用する場合は、明確な区別と管理体制を整備することが、情報漏えいなどのリスクを未然に防ぐ鍵となります。

5. 法人と個人アカウント使い分け・ Google One AI プレミアム比較もご紹介

 

近年、Google は AI 技術を活用したサービスを強化しており、個人向けには「Google One AI プレミアム」、法人向けには「Google Workspace for Gemini」が提供されています。​特に、両サービスで利用可能な「Gemini Advanced」は注目の機能です。​ここでは、両者の違いとそれぞれの特徴を比較し、導入の参考となる情報を提供します。​

Google One AI プレミアム(Gemini Advanced)の概要

・料金:​月額 2,900 円(初月無料トライアルあり)
・主な機能
― 高性能な AI モデル「Gemini Advanced」の利用
Gmail、Google ドキュメント、スプレッドシートなどでの AI 統合機能
― 2TB のクラウドストレージ
NotebookLM Plus の利用
― Google フォトの高度な編集機能
VPN サービス
― ダークウェブのモニタリング

Google Workspace の概要

・料金:​プランにより異なる(例:Business Standard は月額 約 1,600 円)
・主な機能
― Gmail、Google ドキュメント、スプレッドシート、カレンダー、Meet などの統合
― 組織全体のアカウント管理とセキュリティ制御
高度なセキュリティ機能(DLP、2段階認証、ログ監査など)
― Gemini Advanced の利用(Business Standard 以上のプラン)
NotebookLM Plus の利用​

 

比較表

 

 

その他 Google Workspace と Google One で起こる Gemini Advanced の違い

 

 ・「Geminiアクティビティ」の設定:

仕事用アカウント( Google Workspace アカウント)では、Geminiアクティビティをオフにすることはできません。

参考:Geminiアプリヘルプ「仕事用または学校用の Google アカウントで Gemini アプリを利用する」(「仕事用または学校用の Google アカウントを使用する場合のアクティビティ」箇所参照)https://support.google.com/gemini/answer/14620100?hl=ja

 

 ・連携可能なアプリ(「@」で連携できるサービス)

仕事用アカウント:
Google Workspaceのアプリ(Gmail、Keep、ドキュメント、ドライブ等)のみ連携が可能

個人用アカウント:
フライトやホテル、GoogleマップやYouTube等のノンコアサービスの連携も可能

参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Gemini で Workspace アプリを有効または無効にする(ベータ版)」
https://support.google.com/a/answer/15293691?hl=ja
Geminiアプリヘルプ「Gemini でのアプリの利用と管理」
https://support.google.com/gemini/answer/13695044?hl=ja

 

 ・モバイルアプリでの利用時に機能の制限がある

仕事用アカウントの場合、Geminiモバイルアプリの機能に一部利用できないものがあります。

参考:Geminiアプリヘルプ「仕事用または学校用の Google アカウントで Gemini アプリを利用する」(「仕事用または学校用の Google アカウントで Gemini モバイルアプリを使用する」箇所参照)
https://support.google.com/gemini/answer/14620100?hl=ja

 

個人で高度な AI 機能を活用したい場合は「Google One AI プレミアム」が適しており、組織全体でのセキュリティ管理や共同作業を重視する場合は「Google Workspace」の導入が効果的です。

6. 導入のヒント

 

Google Workspace の導入は、単なるアプリ導入ではなく情報基盤の再構築です。成功させるにはセキュリティと運用の両面から導入設計を行うことが重要です。

サービス選定時のセキュリティ視点

・外部からのアクセス制御:IP制限やログ監査で内部統制を強化
・情報漏えい対策:DLPやセキュリティセンターでデータを可視化・制御
・コンプライアンス対応:ISO/IEC27001、SOC 2などに準拠

導入時に検討すべきこと

アカウント管理ポリシーの整備(退職者・異動時の制御など)
MFA(多要素認証)の全社適用
社員向けに セキュリティリテラシー教育を定期的に実施

セキュリティを前提に導入を進めることで、クラウド導入の価値を最大限に引き出すことができます。

7. まとめ

Google Workspace と Google One は、用途も管理性も全く異なるサービスです。
特に法人利用では、情報漏えい対策・セキュリティポリシー管理・監査性の観点から Google Workspace の利用を推奨します。

・個人や家族向け → Google One
・法人や大規模運用 → Google Workspace(管理性・セキュリティ・拡張性に強み)

 

株式会社フライトソリューションズでは、お客様の要望に合わせて迅速かつ丁寧なグループウェアの導入支援サービスを提供しています。導入を検討している方は、ぜひ弊社にお任せください。

 

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