G Suite と Google Workspace の違いを徹底分析 機能やセキュリティの比較

- #Google Workspace(旧G Suite)
従来 “G Suite” として親しまれていた Google のオフィススイートは “Google Workspace” へと刷新され、企業やチームの生産性を大幅に向上させるクラウド型グループウェアとなりました。リアルタイムでの共同作業、セキュリティ強化、柔軟な料金プランなどさまざまな機能が統合されており、業務効率化をサポートします。
本記事ではG Suite と Google Workspace の違いを比較し、料金体系や機能、移行のメリットについて詳しく解説します。
Google Workspace の導入を検討している方・G Suite との違いを把握したい方は、ぜひ参考にしてください。
株式会社フライトソリューションズでは、お客様の要望に合わせて迅速かつ丁寧なグループウェアの導入支援サービスを提供しています。導入を検討している方は、ぜひ弊社にお任せください。
1. G Suite と Google Workspace の違い
Google Workspace は従来の G Suite の後継サービスとして企業やチームの生産性を向上させるために開発されました。この変更は単なる名称変更にとどまらず、機能の追加や統合が行われ、使い勝手や利便性が向上しました。
G Suite と Google Workspace の違い
G Suite から Google Workspace への移行は、主に機能統合が行われたことが特徴です。特にGoogle Meet と Google Chat が Gmail アプリに統合されアクセスが容易になり、コミュニケーションの効率が大幅に向上しました。従来は別々に存在していたツールをひとつのプラットフォームで管理できるようになり、ユーザーの手間が省かれました。
また Google ドライブ や Google ドキュメント、Google スプレッドシート などの同時編集機能が強化され、チーム内での共同作業がスムーズになりました。これによりリモートワークや複数拠点間での作業が一層便利になっています。
Google Workspace の強み
リアルタイム編集:
Google ドキュメント や Google スプレッドシート などでは複数のユーザーが同時に文書を編集できるため、情報の共有と更新が即時に反映されます。特にプロジェクトチームや営業チームにとってタイムリーな情報更新は重要です。
インターネット経由でのアクセス:
Google Workspace は完全にクラウドベースのツールです。そのため、インターネット接続さえあれば場所を問わずアクセスでき、リモートワークやモバイルワークに適しています。
セキュリティ機能:
2段階認証や詳細な管理者権限設定が可能で、企業データの保護に対する対策がしっかりと行われています。
このように単なる名称変更ではなく、 Google Workspaceでは企業のニーズに応じた高度な機能と柔軟性を提供しています。
2. G Suite と Google Workspace のエディション・機能比較
Google Workspace は企業の規模やニーズに応じた複数の料金プランを提供しています。G Suite では「Basic」「Business」「Enterprise」の3つのプランがあり比較的シンプルな料金体系でしたが、Google Workspace ではさらに細かくプランが分かれ、企業が自分たちの業務に最適なプランを選択できるようになりました。
Google Workspace 各エディションの概要
◆ Essentials エディション:
主に小規模チームやスタートアップ向けのプランです。基本的なコミュニケーションツールやドキュメントの共有が可能ですが、より高度な管理機能やセキュリティ機能は含まれていません。
・Essentials Starter – 最大 100 ユーザーのチームでコラボレーションツールを利用可能(Google Meet や Google Chat 等)
・Enterprise Essentials – ユーザー数の指定はなく、コラボレーションツールと高度な機能(Google グループや Gemini 等)、高度なセキュリティと管理機能、および ユーザー 1 人あたり 1 TB のストレージを利用可能
・Enterprise Essentials Plus – Enterprise Essentials の全機能(ただしカレンダーを除く)に加え、生産性とコラボレーションを促進する高度な機能(AppSheet 等)、高度なセキュリティと管理機能、および ユーザー 1 人あたり 5 TB のストレージを利用可能
◆ Business エディション:
中規模企業向けでより多くの管理機能やセキュリティ対策が提供されます。Google ドライブ のストレージ容量が増え、チーム単位でのドキュメント共有やコラボレーションが効率よく行えます。
・Busuness Starter – ビジネス用のメール、安全性の高いビデオ会議、共有カレンダー、オンラインのドキュメント編集機能など、コラボレーションを促進する生産性向上ツールのスイート
・Business Standard – Business Starter の全機能に加えて、追加のストレージ、高度なコラボレーションおよび生産性向上ツールセット、および ユーザー 1 人あたり 2 TB のストレージを利用可能
・Business Plus – Business Standard のすべての機能に加えて、強化されたセキュリティ、コンプライアンス、会議機能、および ユーザー 1 人あたり 5 TB のストレージを利用可能
◆ Enterprise エディション:
大企業向けで最も高度なセキュリティ機能やデータ管理機能を提供します。特に、企業規模が大きくなるにつれて重要なデータの保護やアクセス管理が強化されます。
・Enterprise Standard – フレキシブルなストレージおよびエンタープライズ レベルのセキュリティと管理機能を備えた、生産性向上とコラボレーションのアプリスイート
・Enterprise Plus – Enterprise Standard の全機能に加えて、より高度なセキュリティ、アクセス制御、ログ分析、コンプライアンス機能を備えた最上位プラン
◆ Frontline エディション:
現場スタッフ向けに設計されたコラボレーションとコミュニケーションのためのツールが提供されています。
・Frontline Starter – ユーザーあたり 5 GB のストレージを備えたコラボレーションスイート
・Frontline Standard – 高度なセキュリティと管理機能を備えた拡張スイート
・Frontline Plus – 現場スタッフに便利な AI 機能と最先端のデータ保護とコンプライアンス管理機能を提供する高度なスイート
◆ その他の多様なエディション
・Education エディション(Fundamentals / Standard / Plus)
教育機関向けの専用エディション。先生と生徒向けに Google Classroom やセキュリティ機能を強化
・Nonprofits エディション
非営利団体向けに無償または割引提供される特別プラン
各エディションについての詳細記事も合わせてご確認ください。
主な機能の比較
Google Workspace は同時編集やリモートアクセスに優れ、特に複数人で作業を進める際に効率的に活用できます。Google Meet や Google Chat の統合により、オンライン会議やチャット機能がスムーズに行えます。
G Suite ではこれらの機能が個別に提供されていたため、ユーザーはそれぞれのツールを切り替える必要がありましたが、Google Workspace では全てが一元管理されているため、業務の効率が向上します。
3. G Suite から Google Workspace への移行で知っておくべきこと
G Suite は 2020 年に Google Workspace へと名称・サービス体系を変更しました。現在ではすべての G Suite 利用者が Google Workspace に移行済み、または対象となっています。本記事では対応不要な点と、移行時に注意すべき点をまとめて解説します。
1. 対応不要な点・自動で引き継がれる内容
Google Workspace への移行にあたって、以下のような機能・データは自動で引き継がれるため、管理者やユーザーが特別な操作をする必要はありません。
つまり「G Suite を使っていたが、最近 Google Workspace になった」という場合でも、基本的にはそのまま使い続けて問題ないということです。
2. 移行時に注意すべき点
一方で Google Workspace への移行による機能制限やプラン変更に伴って運用に影響が出る可能性があるため、以下のような点を確認しておくことをおすすめします。
◆ プラン名称と機能の違いに注意
旧 G Suite では「Basic」「Business」「Enterprise」の3プランでしたが、Google Workspace では「Business Starter」「Business Standard」「Business Plus」「Enterprise Standard」「Enterprise Plus」など細分化されています。
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同じ価格帯でも利用できる機能に違いがあるため、移行後に一部の機能が使えなくなることがあります(例:Vault、DLP、Meet 録画など)。
◆ サードパーティアプリとの連携の再確認
一部の Marketplace アプリでは、API 権限や SSO 設定がプランによって制限されることがあります。
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影響のある連携ツールがないか、事前のチェックを推奨します。
◆ 利用ポリシーの見直し
たとえば「ドライブ共有の外部制限」や「組織間のアクセス制御」などのポリシーには、新しい管理項目が追加されていることがあります。
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移行後に意図せず制限が緩和・強化されていないか確認が必要です。
◆ ライセンスの再調整
Google Workspace はユーザーごとにプランを割り当てられるようになっています。
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部署や役職に応じた適切なプランの割り振りを検討することで、コストの最適化が可能です。
※詳しくはリセラーにお問い合わせください
G Suite から Google Workspace への移行はスムーズに進むよう設計されており、通常は特別な操作なしに移行可能です。
ただしプラン構成の変化や管理機能の拡張により、運用やセキュリティに関わる設定が影響を受ける可能性があります。
管理者の方は現在のライセンス構成・機能制限・連携設定等を一度棚卸しし、Google Workspace に最適化された運用体制を整えることが、今後の業務効率化とセキュリティ強化の第一歩になります。
4. Google Workspaceのセキュリティ強化
Google Workspace は G Suite よりもセキュリティ機能が大幅に強化され、企業のデータ保護に対する新たな手法を提供します。特にオンラインでのやり取りが増えている中で、セキュリティ対策はますます重要となっています。
Google Workspace のセキュリティ強化
◆ AIベースの脅威検出:
Google Workspace ではAI を活用して異常な動きを即座に検出し、迅速に対応できる仕組みが整っています。これにより企業データの保護が一層強化されます。
◆ 二段階認証(2FA):
二段階認証によりユーザーアカウントのセキュリティが強化され、不正アクセスを防ぐためのセキュリティ機能を実装することができます。
◆ アクセス制御機能:
管理者によってユーザーごとにアクセス権限を細かく設定できるため、企業内でのデータ管理がさらに安全になります。
G Suite ではこれらのセキュリティ機能が一部限定的でした。例えば詳細なアクセス権限設定、データ損失防止(DLP)機能、監査ログの管理が制限されていたため、企業のデータ保護やリスク管理において柔軟性や詳細な制御が不足していました。
一方で Google Workspace ではこれらの機能が強化され、特にデータ損失防止(DLP)機能や企業データに対する厳格なアクセス制御機能が加わり、情報漏洩防止においても大きな進歩があります。
弊社のお客様においても、セキュリティ強化のための施策を検討されている方が多くいらっしゃいます。
機能についてのお問い合わせや、実現したいことをご相談いただくことが増え、企業様におけるセキュリティ管理の重要性・緊急性は今後も増していくと想定されます。
5. まとめ
Google Workspace は企業の業務を効率化するために設計された強力なツールです。特にクラウドベースでのアクセス、同時編集機能、強化されたセキュリティ機能がどの規模の企業でも活用しやすくなっています。
また、リモートワークの進展とともに、Google Workspace の役割はますます重要になり、企業様における働きやすい環境づくりに大きく貢献するでしょう。
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