【スクラッチ開発事例】統合運用管理ツールのZabbixにてホストやマップ情報等を一括登録や取得ができるクライアントツールを開発ー通信業様
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統合運用管理ツールを利用していて、各種情報の登録/更新/削除をまとめて実行したい、またはExcel形式やCSV形式で情報の取得をというご要望はありませんか。
統合運用管理ツールとは、企業内にあるITシステムを一元管理するツールです。バラバラに運用されているITシステムを一元管理することで、人的ミスの削減やシステム運用の効率化を図る事ができます。但し統合運用管理ツールは多機能で、管理する項目数も多い為、運用担当者には負荷がかかります。
統合運用管理ツールの一つであるZabbixにはAPIが標準で用意されており、設定画面からでは1つずつしかできないことでも、APIを利用してまとめて登録/更新することが可能です。
今回ご紹介する開発事例では、Windowsアプリケーションを作成し、ローカルPCからZabbixサーバのAPIを呼ぶことで一括登録/更新機能を実現しましたので紹介します。
【お客様の抱えていた課題】
・Zabbixの管理画面は基本的に詳細の画面で更新を行うため、業務で情報を更新する際に一括で更新できず、Zabbixの管理画面から1つ1つ手作業で更新していて大変だった。
・監視しているアイテム数を条件によって集計する業務があるが、Zabbixの管理画面での検索では欲しい結果をすぐに取り出せず、時間をかけて集計していた。
【アプリケーションの概要】
今回のアプリケーションは運用担当者の負荷軽減の為、複数の項目を一括で登録/更新/取得/削除できるものにしました。
<アプリケーションの機能>
WindowsPCで動作するExe形式のアプリケーション(以下、本アプリケーションと記載します)を作成しました。
本ツールの機能は大きく2つあります。
1,ホスト(サーバ)やマップ等の各種情報の取得、登録、更新、削除機能
各種情報をExcelデータとして取得します。そのExcelを書き換えると更新/削除用データとして使用できます。登録は空のExcelフォーマットに入力してツールから一括登録を行います。APIで登録・更新できる選択式の項目は数値になっていますが、ユーザビリティを考慮して日本語の選択肢に置き換える機能も実装しています。
今回実装した対象は以下になります。
・ホスト情報
・マップ情報
・メンテナンス情報
・アイテム情報
2,アイテム数集計機能
有効な監視アイテム数を集計してCSV形式で出力します。
<アプリケーションの構成>
【アプリケーション開発後の結果】
Zabbixでは各情報共に項目数が多いので、本アプリケーションを利用しても登録に時間はかかりますが、一括更新/削除では時間短縮につながりました。また、手作業による集計がなくなり運用負荷の軽減になりました。
ZabbixのバージョンによってAPIのインターフェースが異なるので、Zabbixのバージョンアップを予定しているのであれば、アプリケーション側も改修対応が必要になります。けれども、しばらくご利用中のバージョンを変えないのであれば運用コスト削減につながるのではないでしょうか。
このように、当社ではZabbixや、GoogleのAPIなどを活用したアプリケーション開発を行い、お客様にて運用されているシステムをより便利にご利用いただけるようなお手伝いをしています。システム運用でお困りごとがあればお気軽にご相談ください。