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【コラム】Provii‼誕生秘話 ー第2章ー クラウドサービス化の道のり

【コラム】Provii‼誕生秘話 ー第2章ー クラウドサービス化の道のり
コラム
  • #Google Workspace(旧G Suite)
  • #Provii!!

ルーキー社員が生みだし全知全能のエンジニアが育てた、Google Workspace 管理者を救うクラウドサービス Provii‼ の知られざる誕生と進化の歴史~

多くのお客様にご利用いただいているリソース管理ツール Provii‼ はどのように誕生したのか。

知られざる開発裏話から現在のクラウドサービスとして進化を遂げるまでの秘蔵話を、個性あふれる開発者と陰の立役者たちにインタビューしました。

Provii‼とは

Google Workspace 内で管理者が管理する各種リソースデータの変更を 「スムーズに」「間違わず」行うためのお手伝いをするクラウドサービスです。Google Workspace のリソースデータの一括確認・一括設定を実現し、管理者様のお手伝いをします!Provii‼を導入することにより、管理者様の負担を大幅に削減し、設定項目のミスや漏れを軽減させることが可能となります。

詳細はこちら https://clo.flight.co.jp/provii/

デスクトップアプリとして開発されたリソース管理ツールは、依頼元のクライアントへ無事に納品されました。その後、関係各所からのニーズが高かったことと、かねてからの大野部長の想いもあり、速やかにクラウドサービスへの移行作業が開始されました。 

(大野部長)

クラウド化のきっかけは、「やってみたかった」が一番強かったですね。クラウドインテグレーション部独自のサービスが欲しいと常々考えていましたので。今でもProvii‼のサービス化は、やってよかったと思っています。

開発チームのゼウス、ついに登場

クラウド化へのファーストステップとして、リソース管理ツールはデスクトップアプリからWEBアプリへ変更されることとなり、まずはソースコードを整理するリファクタリングという長く苦しい作業が発生しました。その工程をたった一人で担ったのが、開発チームの全知全能の神 ゼウス様ことHさんでした。

(Hさん)当初のデスクトップアプリのプログラムがスパゲッティコード状態(注釈1)だったので、まずはそれをメンテナンスしやすいように綺麗に書き直す作業から始めました。見にくいものを見やすくする作業なのでね、結構大変でした。
(注釈1)スパゲッティコードとはプログラムのソースコードが複雑に入り組んで整理されていないため解読が困難な状態にあることを絡まりあうスパゲッティに例えた言葉

―この時点でプログラミング言語もJavaからPythonへ変更されたそうですが、作業は苦労されましたか?

(Hさん)

画面の表を作るのが面倒でしたね。表の作成が手軽にできる部品などがあるのですが、無料版の中で我々がやりたいことに対して使えそうなものを自分で探してましたね。
2018年当時、Pythonは海外では普及してましたが日本ではまだあまり人気がなく、日本語の情報がすごく少なかったんですよ。日本人が作ったRubyが当時は主流でしたが、英語ではあるけれどもPythonだと手間がかからないし、情報もライブラリも多かったのでね。Pythonが流行り始めていたこともありましたし、「Pythonにしちゃおうぜ」と言い出したのは大野さんでしたね。

 

画面デザインについて教えてください

(Hさん)当初の画面ではダッシュボードがなく、ログインしたらGroupsの画面が開くようになっていたのですが、ねずみ色のいかにも Windows!という見た目から画面を変更したのもこの段階です。
デザインは大野さんと相談しながら決めましたが、個人的なこだわりとして見た目をごちゃごちゃさせたくなかったので、説明がなくても操作ができるシンプルなデザインにしました。
エンジニアが画面のデザインを0から考えるとダサくなりがちなのでね。エンジニアでも一定レベル以上のデザイン性ある見た目にできる、Googleのマテリアルデザインを使用して制作しました。

≪現在のProvii‼ダッシュボード画面≫

デスクトップアプリとして開発された当初は、現在のProvii‼のGROUPSとGroups Settingsにあたる2機能のみでしたが、この時点でGroups MembersとGroups Aliasesが機能追加されました。(注釈2)
神の手によりリソース管理ツールは更に進化したクラウドサービスへと成長を遂げたのでした。

(注釈2)
GROUPSとは、Google Workspaceからダウンロードしたリソース情報を一覧で確認・編集することができる機能
Groups Settingsとは、グループ設定情報を一覧で確認・編集することができる機能
Groups Membersとは、グループメンバー情報を一覧で確認・編集することができる機能
Groups Aliasesとは、グループエイリアス情報を一覧で確認・編集することができる機能

次々と湧き出る課題を乗り越え、いざ商品化へ

完成度の高いリファクタリング、画面デザインの一新、機能の追加を経て、クラウドインテグレーション部の新製品リリース準備は順調かと思われていました。また、機能性を増した本ツールはベンダーや既存クライアントからのご要望で一部販売が開始されていました。ツールとしての完成度、お客様サポート体制は問題なかったものの、正式な商品として世に送り出すには法的手続きや社内事務処理など多くの課題を残していたのです。

 

(注釈3)リーンスタートアップとは、最低限の商材のみの準備でスピーディに事業を展開し、顧客の声に耳を傾け修正改善することでより優れた商材を作り上げていくビジネスモデル。

進化の過程は名称とともに・・・

本記事の第一章で、開発後しばらくは機能そのままの「リソース管理ツール」と呼ばれてたことが明らかになりましたが、現在では「Provii‼」が内外共に定着しています。しかし、Provii‼にたどりつくまでにはいくつかの変化があり、商標登録できず変更を余儀なくされた呼び名が存在していた歴史がありました。

製品名はどのように決められましたか?

(大野さん)商品化の際にクラウドインテグレーション部のみんなで製品名の案を出し合って、最終候補3つの中から商標登録できそうなものが選ばれました。「Provii‼」は私が考えました。プロビジョニングするからプロビー。わかりやすくていいと思います。


≪当時の最終製品名候補 3選≫
①provisioning manager
②CPM(Cloud Provisioning Manager)
③Provii!!(プロビーー!!)

≪ロゴの歴史≫

Provii‼が目指す未来

2019年、Provii‼は正式リリースとなりました。
異なる視点やスキルが結集することで商品化の道のりが形成され、現在のProvii‼へと成長を遂げました。リリース当初はGoogleグループ設定機能のみの搭載でしたが、その後、カレンダーリソース設定、ユーザー設定、外部連絡先設定、と合計4つのプロビジョニング基本機能が追加されました。その他、豊富な連動機能で幅広い利用用途を実現するオプション機能は5つ。なかにはご契約者様からのご要望で追加となった機能もあります。
マルチテナントの実現、大規模処理への対応、利便性を考慮した新技術の実装、それに伴う技術者の育成、透明性と説明責任を兼備した契約フロー、リアルタイムサポートとカスタマーサクセスへの真摯な取り組み…。
改善と進化を続けるProvii‼に完成の時はなく、それは、Hさんを中心に5名の精鋭エンジニアで編成されるProvii‼チームの人選とロールアサインメントの面でも終わりなき課題だそうです。

(大野部長)

開発や保守の人事異動でProvii‼メンバーは苦労した時期があったかと思います。特にHさんには苦労かけましたね。


(大野部長)これからやりたいと考えている機能の追加など、前向きな開発に対していかにスピード感を上げていけるかを考えると、永遠にベストメンバーはないのかなと思います。ただ最近はメンバーが定着してきて、現時点では満足ですね。よく頑張ってくれててありがたいです。

―これからのProvii‼について教えてください。

(大野部長)これからもProvii‼はどんどん進化させていきたいです。
監査ログが見れるようにするなどの改善に加え、現在お客様からご相談いただいている課題の解決につながるような機能の追加など。
あと個人的には、もう少しインテリジェンスな機能がほしいですね。例えば、「この設定よろしくないよ」とか「これ外部に公開しちゃってるけどいいの?」と、自ら問題点を見つけに行ってサジェストできるような機能とかね。

 

数々の挑戦や試練を経てProvii‼が誕生しました。
そして、Provii‼の進化は単なる技術の集結だけでなく、個性豊かな開発者と陰の立役者たちの熱意と努力の結晶です。クラウドサービスの無限の可能性と共に、これからもProvii‼とそれを支えるエンジニアたちは未知の領域にチャレンジし続けます。
業務効率化を助け、お客様にご満足いただけるより良いサービスの提供を目指す、弊社のリソース管理ツールProvii‼のこれからにもご期待ください。

 

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